説明
C++向けの新機能
- 名前変更リファクタリング: 10.2 Tokyo Release 3 における C++ 名前変更リファクタリング により、コード ビューで識別子を右クリックすることで、プロジェクト中に渡って簡単にその名前を変更できます。これにより、コードの可読性は向上し、名前変更の際のエラーも減少し、さらにプロジェクトの管理に要する労力も減るでしょう。
- CMakeコマンドラインサポート:CMake は、有名な C++ ビルドツールです。 RAD Studio 10.2.3 Tokyo では、RAD Studio コンパイラを使用した、コマンドライン上での CMake プロジェクトのビルドのサポートを提供します。10.2.3 ではまた、CMake との Ninja の使用を特にサポートしており、非常に高速な並列ビルドが可能になります。 これにより、サードパーティのライブラリを、C++Builder プロジェクトに変換することなく、簡単にビルドできるようになりました。また、Ninja を使用してビルド時間を向上させることができます。CMake は、RAD Studio の Clang 拡張コンパイラをサポートしており、Win32 の場合、新しい Clang 拡張ドライバ(bcc32x)を使用します。CMake コマンドライン サポートは、Windows、Android、iOS で提供されます。
- 新しい bcc32xコンパイラ フロントエンド: 10.2.3 では、新しいコンパイラ フロントエンドの bcc32x が含まれています。既存の Win32 Clang 拡張コンパイラ、bcc32c は C++Builder で維持され、共通コマンドライン インターフェイスをクラシックコンパイラ bcc32 と共有します。この方法は、従来からの互換性という点では意味がありますが、Win32(bcc32c)のみが、他のClang 拡張コンパイラと共通コマンドライン インターフェイスを共有しなくなってしまいます。一方、新しい bcc32x は bcc32c とまったく同じでありながら、共通コマンドライン インターフェイスを、bcc64、bccios32、bccios64、bccaarm と共有している点が異なります。これにより、完全な一貫性を、現存のコンパイラ群にわたり追加します。
RAD Serverによりサービスベースのアプリケーションを配置
- RAD Studio 10.2でマルチテナントサポートを追加
- 1つのRAD Serverインスタンスと1つのRAD Server管理データベースの組み合わせで、複数の独立したテナントをサポート可能に
- 各テナントは、RAD Serverリソースの一意のセット(ユーザー、グループ、インストール、エッジモジュール、その他データ)を保有
- テナント管理者として、新しいテナントの作成、既存のテナントの編集、テナントの詳細の追加、編集、削除などが可能
- NEW in 10.2.2! Enterprise および Architect 版に、RAD Serverシングルサーバー/シングルサイト配置ライセンスを同梱
- NEW in 10.2.3! 10.2.3 ではさらに、Sencha Ext JS クライアントの RAD Server バックエンドの開発が簡単になっています。特に、これにはRAD Server 開発およびデバッグ サーバーを、静的 HTML、JS、CSS ファイル(およびその他のファイル)のホストとする機能が含まれています。これにより、HTML や JavaScript フロントエンドのソリューション(もちろん、Ext JS ソリューションも含む)のローカル開発や、RAD Server REST サポートによる Web サービスをテストするための、システムの設定が非常に簡単になります。
Delphi Linuxコンパイラ
今回、RAD StudioのIDEにLLVM エンジンベースのLinuxコンパイラが搭載され、Delphi開発者は64-bit Intel Linuxサーバーおよびデバイスにも対象を広げることが可能となりました(Enterprise版以上)。Linuxコンパイラは、Ubuntu 16.04 LTSおよびRed Hat Enterprise 7との適合性を認証済みで、LLVMエンジンベースで構築されます。ARC対応により効率的なメモリ管理を実行。Windows Server用に組まれたコードとの互換性を保証するために、1始まりの文字列がデフォルト設定されています。
新しいLinuxコンパイラに含まれる機能:
- ファイルシステムをフルサポート
- スレッド処理および並列プログラミングライブラリ
- FireDACデータベースアクセスのサポート(大半のLinux互換データベースに対応)
- WebBroker、EMS(RAD Server)、および DataSnap
- DUnitX
データベース関連の新機能と機能強化
- InterBase 2017/ IBToGo 2017を搭載: InterBase 2017 Developer Edition は、バージョン 10.2.2 までインストールされていた InterBase XE7 と置き換わります。メインインストールの一部として RAD Studio に InterBase 2017 が含まれるようになったため、以前の 10.2 バージョンで利用可能だった GetIt からの単独ダウンロード版は無効になります。InterBase 2017 Developer ライセンスはすでに 10.2 に含まれています。
- DataSnap の向上:TDSServer OnError トリガ、C++ での DSClient 接続、JSON パラメータを持つ Apache Datasnap サーバー メソッド、TCP 設定におけるメモリーリークの削除
- RAD Server では、CORS サポートや Linux / Apache の安定性のための機能向上が行われています。
- FireDAC の修正: モバイルでの CSV ファイルに対する TFDQuery.OpenOrExecute、PostgreSQL DirectExecute、BatchMove のサポート、TFDDataSet.PSUpdateRecord やその他 FDBatchMove の向上